【埼玉県熊谷市】熊谷で降りてみた|SL記念号と星川・中山道を歩く

2025/9/27(土)、熊谷駅の秩父鉄道ホームは人であふれていた。
奥には熊谷市長と秩父鉄道社長の姿。いったい何が起きているのか?

調べてみると、熊谷市は2005年に旧熊谷市・大里町・妻沼町が合併して誕生してから20周年を迎え、1年を通して記念イベントが行われていた。
その一環としてこの日は秩父鉄道SL「熊谷市誕生20周年記念号」が運行されていたのだ。
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SLのヘッドマークには20周年記念のロゴマーク。車内では記念品やマスコットとの触れ合いも用意されているらしい。
ツアー客や家族連れが集まり、ホームはにぎわいを見せていた。
私は切符を持っていなかったので、線路沿いに先回りして走行中のSLを撮影。車内から手を振ってくれた方々、ありがとうございました。

熊谷市誕生20周年記念ロゴを掲げて走行する秩父鉄道のSL


星川シンボルロードと星溪園

せっかくなので、熊谷の街を歩いてみることにした。
考えてみれば、これまで新幹線や高崎線秩父鉄道で何度も通過してきたが、実際に降りて歩くのは久しぶりだ。

駅から歩くと、川沿いの遊歩道「星川シンボルロード」に出る。

星川シンボルロードの直線的な水辺と遊歩道

水が驚くほど澄んでいて、小魚や鯉の姿まで見える。風が吹き抜ける通りは涼しく、まさに街の顔だ。

小魚が見えるほど透き通った熊谷・星川の水面

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星川を遡ると「星溪園」にたどり着いた。荒川の氾濫でできた池から清水が湧き出し、ここが星川の源流になっている。
熊谷・星溪園の池と緑に囲まれた庭園風景 透き通った星溪園の池と池辺に咲く曼殊沙華の花

池と緑陰が美しい庭園で、人工の霧の演出もあり、暑さを和らげてくれる。
9月末だというのに最高気温31度。ここでひと息つくのは格別だった。
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中山道と熊谷宿の面影

休憩のあとは旧中山道を散策。道はまっすぐ一本に伸び、江戸期には宿や商家が並び、人や物でにぎわっていたのだろう。
案内板には本陣跡や熊谷宿の歴史が記されていて、往時を想像させてくれる。
熊谷宿エリアをまっすぐに伸びる旧中山道の街道

歩いていると、人だかりを発見。「きくちひろき」というラーメン屋だった。

熊谷のラーメン店「きくちひろき」の店頭看板

15分ほど待って入店し、背脂ラーメンを注文。店主の人柄も優しく、体に沁みる一杯だった。
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ラーメン店きくちひろきの濃厚背脂ラーメンと煮卵トッピング、ごはんのセット


駅前エリア

熊谷駅北口に戻ると、ラグビーの像や熊谷次郎直実像が迎えてくれる。

ラグビータウン熊谷を象徴する駅前のラグビー像 熊谷駅前北口ロータリーの熊谷次郎直実像

かつて中山道沿いに広がっていた商業は、鉄道とともに駅前へ集約され、今は駅ビル群として姿を変えている。

熊谷駅北口と駅ビル群の外観

また、駅前の鳥瞰図には、周囲に製粉工場や製糸工場があったことが描かれている。
宿場町としての役割を終えた熊谷は、工場と鉄道による物流で発展していったのだろう。

熊谷駅周辺の歴史を描いた鳥瞰図パネル 鳥瞰図に描かれた熊谷駅周辺と製粉工場の様子 熊谷駅周辺の製粉・製糸工場を示す鳥瞰図の拡大

歩き疲れたので駅ビル内のラフィネでマッサージ。気づけば爆睡していた。
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南口にも足を伸ばすと、大きな堤防に圧倒される。かつて氾濫を繰り返した荒川も、今は巨大な護岸によって街が守られている。
角を曲がると「カフェドリッチ」があった。

熊谷駅南口近くの喫茶店「カフェドリッチ」の外観 cafederiche1981.com レトロな雰囲気の喫茶店で、今回はコーヒーゼリーをお土産に購入。
お店オリジナルのブレンドを水出しして作ったもので、濃厚ながらつるりと喉を通り、暑い日でも心地よく楽しめた。

カフェドリッチのコーヒーゼリーとグレープフルーツゼリーのお土産


まとめ

SL出発式をきっかけに歩いた熊谷は、宿場町の面影と鉄道による発展が重なり合う街だった。
星川や星溪園で自然に癒やされ、中山道で歴史に触れ、ラーメンとコーヒーで胃袋を満たし、最後は駅前でマッサージに身を委ねる。
東京駅から電車で1時間半。通過するだけではもったいない、街の成り立ちを感じながら心身を休めるにはちょうどいい場所だと実感した。


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